あまり知られていないインプラントのリスクとデメリット

ドクターコラム/2018年9月10日

インプラントは機能面、審美面ともに入れ歯やブリッジと比べて比較的メリットの多い療法です。しかしどの治療にもデメリットはつきもので、インプラントにもやはりデメリットやリスクを持ち合わせています。ではインプラントにはどんなデメリットやリスクがあるのでしょうか。

■インプラントの優れているところについて

インプラントは、失った歯の機能回復手段のひとつで、顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着して噛む機能を取り戻す治療法です。

インプラントは見た目が美しく、天然歯に近い自然な噛み心地が入れ歯やブリッジよりもはるかに優れています。また他の歯を治療する必要がなく、他の歯にダメージを与えることがまずありません。そのため他の歯の健康を守ることができることも非常に優れているところです。

■インプラントのデメリットとリスクについて

ではインプラントのデメリットやリスクはどういったところでしょうか。

・外科手術を必要とするため、誰でも受けることができるとは限らない

・保険適用外のため、高額な治療費が必要

・治療期間が長くなる

・血管や神経を傷つける可能性がある

・定期メンテナンスを受けないと、インプラント周囲炎のリスクが高まる

インプラントの大きなデメリットは、外科手術を伴うことです。入れ歯やブリッジは外科手術を行うことなく治療を進めていくことができます。しかしインプラントは顎の骨にインプラント体を埋め込むための手術が必要です。そのため持病をお持ちの方や何らかの理由で主治医から手術を止められている方は、インプラント治療を受けることができません。

費用が高いことも、インプラントのデメリットです。入れ歯やブリッジは保険が効きますが、インプラントはごく一部の症例を除き、全額自己負担となります。そのため高額な治療費が必要となり、経済的に負担がかかることも大きなデメリットでしょう。

また入れ歯やブリッジと比べてインプラントは治療期間が長くなってしまいます。保険治療は1か月程度で噛む機能を回復することができますが、インプラントは顎の骨とインプラント体が結合するための安静期間が必要となります。治療期間は部位にもよりますが、治療終了まで3か月~10か月程度治療期間が必要となり、その間は歯がない状態で過ごすことになってしまいます。

インプラントのリスクは、外科手術による血管や神経の損傷、そして治療後に起こるインプラント周囲炎が挙げられます。

顎の骨には神経や血管がたくさん通っているため、慎重に手術が行われなければいけません。しかし何らかの原因で血管や神経が傷付いた場合、大出血や麻痺が起こりかねません。

入れ歯やブリッジは技工物が「合わない」だけで済みますが、インプラントはこのようなリスクを持ち合わせている治療法であることを知っておくべきでしょう。

もうひとつのリスクは、インプラント周囲炎です。

インプラント周囲炎とは、歯周病菌によりインプラント周囲の歯ぐきに腫れや出血が起こる症状です。インプラント治療後は定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスを怠ると口腔内が不衛生な状態になりやすく、インプラント周囲にプラークが溜まって歯周病に似た症状が起こってしまいます。症状が進行すると、歯周病と同じように顎の骨が吸収されはじめ、インプラントが緩んでしまいます。最悪の場合、インプラントが抜け落ちてしまうことがあります。

■デメリットやリスクもしっかりと把握したうえでインプラントを検討しましょう

インプラントは歯の健康を考慮した優れた治療法です。しかし入れ歯やブリッジにはないデメリット、そしてリスクも持ち合わせていることを理解しておく必要があります。 インプラントを検討している方は、まず信頼できる歯科医院を選び、納得をしたうえでインプラント治療を受けるようにして下さい。

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